パンケーキスワップで最高効率で手間なく運用したいなあ。
自動で複利運用してくれる機能の使い方~注意点まで、まるっと教えてほしい。
こんな疑問に答えます。
本記事の内容- Pancake bunny(パンケーキバニー)とは
- Pancake bunnyの仕組み・メリット
- Pancake bunnyの注意点・デメリット
- Pancake bunnyの使い方
下記の通り、ぼくが作成した「DeFiの有料教材」は1か月で50部ほど売れました。
それくらいDeFiに関しては詳しいので、本記事も信頼していただけるかなと思います。
※すべての情報はPancake bunnyのホワイトペーパーをもとに書いています。原文を読みたい方は左記のリンクからどうぞ。
結論としては「少額投資の人」にはおすすめです。少しのリスクで「手間と時間」を削減できるので。
逆に、数百万円をDeFi運用しているぼくのような人にはおすすめできません。「手間と時間」を削減できる代わりに、若干リスクが増えてしまうので。
詳しくは記事内で説明していきますね。
Pancake bunny(パンケーキバニー)とは
Pancake bunnyとはDefiのイールドアグリゲーターのひとつ。
イールドアグリゲーターとは暗号資産やLPトークンを最高効率で運用できるように自動調整してくれるシステムのこと。
パンケーキスワップで言えば、どのタイミングでCAKEを収穫し、それをステーキングするのが最も効率が良いかを、自動判断して自動運用してくれます。
つまり、Pancake bunnyに通貨を預けるだけで、あとは放置していても勝手に最高効率で運用してくれるということ。
なかなか良さそうですよね。
ただ、結論から言うと使わなくてOKです。ぼくはPancakeBunnyを使ってみましたが、リスクとリターンが釣り合わないと思ったのでやめました。
詳しくは後ほど解説します。
Pancake bunnyの仕組み・メリット
まず、Pancake bunnyのメリットを2つ紹介します。
- 自動で最適な複利運用ができる
- パンケーキスワップよりも収益性が高い
それぞれサクッと解説します。
メリット①:自動で最適な複利運用ができる
Pancake bunnyには、報酬として受け取るCAKEを自動で再投資してくれる「自動複利機能 (auto-compounding)」があります。
ぼくがいちいちPancakeswapに訪れて操作しなくても、Pancake bunnyが自動でベストな運用をしてくれます。完全放置でOK!
通常のPancakeSwapで複利運用をしたい場合は「収穫→再投資」という作業を手動で行わなければなりませんでした。
しかしPancakeBunnyなら、それらを自動化してくれるんです。手間が減りますね。
メリット②:パンケーキスワップよりも収益性が高い
Pancake bunnyは複利計算に基づいて「最適な」再投資をしてくれます。
だからこそ、PancakeSwapよりも高い利回り(APY)が実現できるんです。
下記スクショの通り、Pancake bunnyだと推定APY=49.5%、Pancakeswapだと推定APY=39%になっています。
Pancake bunnyの方が圧倒的に高いですね。
これは「ベストなタイミング」で複利運用をしてくれるから。
Pancake bunnyの注意点・デメリット
効率的でラクなPancake bunnyですが、デメリットもあります。
- ハッキングリスクが増える(スマートコントラクトの穴が増える)
- 利益を引き出す際に30%が「Bunnyトークン」で引き出される
おいしい話にはリスクが付きものです。
以下を読んでリスクリターンの判断をしてから、Pancake bunnyを使うか決めていただければと思います。
デメリット①:通常のPancakeswapよりもリスクが増える
Pancake bunnyに限った話ではありませんが、アグリゲーターを使うとリスクが増えます。
というのも、Pancakeswapそのものに問題が起きたときは当然アウトですし、それに加え「Pancake bunnyに問題が起きた場合」もアウトになるから。
簡単にいえば、リスクが2倍になるイメージ。ちなみに主なリスクは下記の3点です。
- スマートコントラクト(≒プログラム)の脆弱性
- スマートコントラクトそのもののバグ
- 運営の持ち逃げ
事実、Pancake bunnyは2021年5月20日にハッキング(厳密にはフラッシュローン攻撃)され、独自トークン「BUNNY」の価格が急落する事件がありました。
とはいえ、その後に運営が素早く対応して補償もしたとのこと。
こういう真摯な対応をしてくれる運営は素晴らしいですね。
defiのパンケーキバニー、外部から攻撃を受けたみたいだけど、その後すぐに補償、リカバープランを発表!!
— ちぇんじ@営業、ファイナンシャルプランナー (@welth_of_life) May 21, 2021
こういうトラブルが起こった時の対応の速さ、誠実さこそが最も信頼を得られるんだろうなと改めて感じた。
さっきまで20ドル台だったbunny価格もどんどん上がってる!!#PancakeBunny #DeFi pic.twitter.com/z7DYZxNIye
デメリット②:利益の30%が「BUNNYトークン」で引き出される
Pancake bunnyで増えた利益を引き出す際、その利益のうち70%はCAKEやLPトークンで引き出されます。しかし残りの30%は「独自トークンBUNNY」で引き出されます。
How is the profit calculated?
At the moment of withdrawal (exit & claim) the performance fee is exactly calculated (30% of profits) and BUNNY is rewarded.
概略:利益はどうやって計算されますか?→引き出すときに計算され、30%はBUNNYとして引き出されます
Pancake bunnyは、ボランティアではありません。なので、運営もお金を得る手段が必要です。
例えばあなたがPancakeswapに「100 CAKE」を預けていたとします。年利120%なら、1年後には「+120 CAKE」ほどの利益がでますよね。
しかし、Pancake bunnyの場合は「+90 CAKE」と「30 CAKEと同じ金額のBUNNYトークン」で支払われます。なお、「あなたに支払われなかった30 CAKE」は運営に送金されます。
ちなみにBUNNYトークンをステーキングすることでBNBを掘ることもできますが、あまりおすすめしません。
ここで解説した通り、基本的にBUNNYトークンは無限に増えてしまう性質があるので。ぼくなら即売却します。
しかし、もしかしたらこのBUNNYトークンの流動性がなくなってしまうかもしれません。つまり、買いたい人がゼロになってしまうと、売れなくなるということです。
もしそうなったら「BUNNYトークンで受け取った30%分の利益」は換金できませんよね。これがリスクです。
もう少し深堀り:ぼくがPancakeBunnyをやめた理由
PancakeBunnyは投資利回りを高めてくれる素晴らしいシステムです。
しかし、めちゃくちゃ美味しいかと言われるとそうでもありません。
ここからは数学の話になってしまうのですが、じつは「収穫→再投資」を年間365回行うのと、年間12回行うのでは、ほとんど利益に差がないんです。
もちろん、年間1回行うのと年間3回行うのでは、めちゃくちゃ大きな差が生まれます。
そしていろいろと計算した結果、年に3~4回ほど手動で「収穫→再投資」を行えば、そこそこ複利の効果を発揮できるという結論になりました。
「年に3~4回ほど手動で再投資する手間」と「PancakeBunnyのハッキングリスク」を天秤にかけた結果、年に3~4回なら自分で再投資するかな、という結論になりました。
もちろん、PancakeBunnyは韓国のブロックチェーン企業「Haechi Labs」の監査を通過していますし、かなり信頼できる部類のアグリゲーターだと思います。
それでもぼくは大金を運用しているので、念には念を入れて手動で複利運用をする道を選びました。
でも、もしぼくが少額でDeFi運用していたなら、PancakeBunnyを使っていたでしょう。
Pancake bunnyの使い方
リスクを踏まえた上で「それでも自動複利&高利回りは魅力的!」と思ったぼくのような人は、以下の手順に進みましょう。
まず前提として、Pancakeswapを使える状態にしてください。手順は以下の記事で解説しているので、どうぞ。
手順①:ステーキングしたいトークンをメタマスクに入れておく
まずはステーキングしたいトークンを準備しましょう。
1つの通貨でステーキングしたい場合は、その通貨をメタマスクに入れておけばOK。つまりBNBをステーキングしたいならBNBをメタマスクに入れておけばOKということ。
通貨ペアでステーキングしたい場合は、事前にLPトークンを準備しておきましょう。ここでは「BTCB-BUSDのLP」を例にして解説していきます。
手順②:Pancake bunnyでステーキングする
Pancakeswapを使える状態になったら、Pancake bunnyにアクセスしましょう。
アクセスしたら、下記の手順で操作するだけ。
上記の通り、ウォレットを接続しましょう。
ステーキングしたいトークンを選択します。ここでは「BTCB-BUSDのLPトークン」をステーキングします。先ほど準備したやつですね。
メタマスクの承認作業を行います。
あとは上記のようにステーキングするだけ。
これで完了です!上記の場合、CAKEとBUNNYが報酬としてもらえるようになっていますね。
預けている間は自動で運用され、引き出す際に利益の30%がBUNNYになって返ってくるといった感じです。
手順③:ステーキングを解除する※3日間以内に解除すると0.5%の手数料がかかる
ステーキングを解除するのは簡単。以下の通り、Unstakeをクリックして、操作を進めるだけ。
ここで注意してほしいのが、72時間以内にステーキングを解除すると、総額の0.5%の手数料がかかる点。頻繁な出し入れはNGです。
付与されたBUNNYの使い道【即利確がおすすめ】
ステーキングを解除するとBUNNYが付与されるわけですが、その使い道は大きく2つ。
- Pancake swap や Pancake bunnyで売却する(BUSDやBNBに変える)
- BUNNYプールにステーキングして運用する
結論、BUNNYは即売却が良いかなと。
というのも、BUNNYは無限に発行されるので、1トークンあたりの価値が落ちやすい。ぼくな「付与された瞬間にBNBに変える」と思います。
まあこれは個々人の考え方次第ですので、あくまで参考程度にどうぞ。
なお、Pancake bunny内でも他のトークンへswapすることが可能です。
まとめ:ぼくなら少額投資であればPancakeBunnyを使います
リスクリターンを考えた上で、大金を運用しているぼくはPancake bunnyを使うのをやめました。
というのも、数%リターンを上げるために、ハッキングリスクをわずかでも増やすのが怖かったからです。
それに、ぼくはスマートコントラクトを読めないので、ドキュメントに書かれていること以外はわからないというのもあります。
とはいえ、投資額が50万円以下だったら、PancakeBunnyを使っていたかなと思います。
少しのリスクで手間が減るので、メリットの方が大きいですよね。
このように、リスクは投資額によって変わるので、少額投資の方はぜひ使ってみると良いかなと思います。
というわけで、以上になります。
おわり。コメントはこちらへ▼