こんにちは
しょーてぃです。
先日、「黄金の羽の拾い方」という本を読んで
人生の攻略本じゃん!?
と感銘をうけたので、そこから学んだことをまとめます。
自分用メモとしてこの記事を書きますが、よければ参考にどうぞ。
年金とか増税とか、こんな世の中は不公平だ!ムキーッ!!
と怒る人になるのではなく、
世の中は不公平なんだなあ…
それなら得する側に回ろうっと
と、不公平な世の中を受け入れて、それを利用できる人になれる、そんな本です。
黄金の羽の拾い方のポイント
この本は2002年に発売された「黄金の羽」の改訂版で、2015年に発売されたもの。
400ページにも及ぶ内容なのでまとめきれないんですが、ぼくが強く惹きつけられたポイントを挙げると
- 制度のゆがみによって生じる「幸運=黄金の羽」が落ちている世界
- サラリーマンが金持ちになる確実な方法は支出の削減
- 不動産(持ち家)の購入は株式投資と同じである
- 住宅ローンの返済は貯金ではない理由
- 生命保険の考え方「払い損は”損”ではない」
- 国民年金と厚生年金、健康保険はサラリーマンだけにしわ寄せがくる
- 厚生年金は払った分以上に貰えるという詐欺
- 個人と法人、2つの人格を使うことで拾える「黄金の羽」
- 年利0.4%の異常な融資を受けられる制度のゆがみ
一つずつ簡単に説明していきます。
世の中の制度のゆがみは、幸運(=黄金の羽)を拾うチャンス
この本の最大のテーマである「黄金の羽」とは、制度のゆがみによって生じる幸運のこと。
黄金の羽の具体例として「2002年のサッカーワールドカップのチケットの価格」が挙げられています。
結論から話すと、国内でチケットを手に入れるには20万円必要で、海外で買えば7000円で買えてしまうという事態が発生していました。
このチケット、実は日本で売られている分は限りがあったため手に入れづらく、オークションで値段が7000円⇒20万円まで高騰していたんですね。
しかし海外販売分はたくさんあり、余っていたので定価の7000円で簡単に買えてしまうんです。
つまり、多くの日本人は頑張って20万円も払ってチケットを買ったのに、海外では簡単に7000円で買えてしまっていたということです。
これはワールドカップの運営が
「海外の客の方が多いし、海外のチケットを多くしちゃおう。日本人は日本の販売サイトで買ってください~!」
ということで販売数に偏りをもたせて生じた制度のゆがみ。
そしてここに黄金の羽が眠っているのです。
日本人でも海外販売サイトにアクセスすることだってできますし、知り合いの外国人に「私の代わりにチケットを買っておいてください!」と頼むことだってできたでしょう。
こういった制度のゆがみを利用することによって、20万円を払わずにたった7000円で観戦できる「黄金の羽」を拾うことができるというわけ。
このような制度のゆがみ(黄金の羽)は私たちの身の回りにたくさん存在していて、気づいた人だけが拾えるチャンスというわけです。
というわけで黄金の羽を拾うべく、お金のルールを学んでいきましょう。
サラリーマンが金持ちになる確実な方法は支出の削減
お金持ちになる方法、つまり資産形成の計算式はただ一つ、これだけ。
資産形成=(収入-支出)+(資産×運用利回り)
つまり、
- 収入を増やす(年収を増やす)
- 支出を減らす(節約する)
- 資産・運用利回りを増やす(投資)
この3つでしか資産を増やすことはできません。
しかし誰もが年収1000万のエリートサラリーマンになれるわけではない上に、日本のサラリーマンは税負担率が高いので、年収を増やすことで資産形成を目指すことは難しいと本書では述べられています。
投資をするにも収入が低ければそれも難しい話ですし、それに資産運用だって全員が全員儲かるものではありません。
そんな中、どんなサラリーマンでも確実にできる資産形成方法が節約です。
とはいえ少額の節約を重ねてもお金は貯まらないので、大きな金額を節約する必要があります。
具体的には住宅コストと生命保険のカットです。
というわけで、まずは住宅コストのお話からしていきます!
不動産(持ち家)の購入は株式投資と同じである
人生で最大級の買い物である住宅、できるだけお得な選択をしたいですよね。
そんなときに役立つのが、株式と住宅を同じように考えること。
持ち家を買うのか、賃貸で済ませるのか、この論争には明確な回答はありませんが、株式投資と同じ視点で考えることで適切な方を選ぶことができるというのです。
例えば3000万円の現金を持っているあなたは、3000万円の家を買うべきか、それとも同じ家を年間150万円で借りるべきなのでしょうか?
この問題を考えたときに
3000万円の金融資産をもとに、年に150万円以上の利回りが得られるかどうかで判断するべき
というのが本書の結論でした。
つまり3000万円で持ち家を買うということは、年に150万円(5%)の家賃を払わなくて済む代わりに、3000万円の金融資産を一括で失うということです。
もしその3000万円を利回り5%以上で運用できるなら、年150万円以上の資産収入になるわけですから、賃貸の方がお得なわけですね
住宅ローンの返済は貯金ではない理由
住宅ローンの返済が終われば不動産が私のものになるから、
ローン返済は「実質的に貯金」じゃないの?
「ローン返済」のことを「貯金」という人もいますが、これは大きな間違いだそう。
時価3000万円の不動産を借りて、年間150万円の家賃を30年間はらい続けると総額4500万円になります。
一方、3000万円の家を金利3%で30年ローンを組んだ場合も総額4500万円です。
こう書くと一見、30年後に家が手に入る「持ち家」の方が有利に見えますが、実際には両者に差はありません。
というのも、建物が老朽化することが考慮されていないから。
築30年の家には大した価値はない一方、
賃貸であれば修繕費もかかりませんし、常に新しい家に住むことができます。
不動産はリスク資産であること、ローンにも利子がつくこと、建物の価格が落ちること、土地の価格は誰にも予想できないこと、これらの要素を考えると、
持ち家を買うべきなのは、「土地の価格が右肩上がりの時だけ」というわけです。
より納得感を得たい人は、
ぜひ「黄金の羽の拾い方」を買って読んでみてください
生命保険の考え方「払い損は”損”ではない」
生命保険も持ち家と同様、合理的判断ができない人が多い金融商品です。
生命保険=家族への愛の証 などと保険会社が謳っているのが良い証拠で、
感情的バイアスがかかってしまうもの。
しかし経済的合理性を考えたとき、支出の大部分を占める生命保険については、
その性質を理解して合理的に判断できるようになっておくことが重要。
合理的判断のためには、生命保険が「不幸があったときに当せん金が貰える宝くじ」だと理解することから始めなければいけません。
普通の宝くじはランダムに当せんするのに対し、保険金は”不幸があった少数の人”に支払われる宝くじというわけです。
この性質を理解していない日本人の多くが「家族への愛の証」に釣られ、必要以上に保険に加入し、その支出によって資産を目減りさせられているといいます。
保険とは本来、当せんしないこと(=不幸が起こらないこと)に価値があるはずなのに、言いかえると保険金を貰う必要がないことに価値があるはずなのに、
「保険金の払い損」が嫌な人はさらに高いお金を払って当せん率を高めようとしてしまいます。
つまり高い保険に入ることで、より小さな不幸でも保険金を貰えるようにしているのです。
より高い保険に入るというのは、
宝くじの当選確率を上げるために複数枚購入しているのと同じです。
黄金の羽を拾えるような人は「もしかしたら貰える保険金<毎月支払う保険料」ということに気づいています。
そして生命保険とは扶養家族が多い低所得者だけに有効な金融商品だということに気が付くはずです。
要するに、万が一の事態に対応できるように最低限の保険に入って、
それ以外は貯蓄や資産運用に回して資産を増やすのがベスト!
もしものときに対応できるだけの資産が貯まらないと、いつまでたっても保険に頼らざるを得なくなり、
保険料を払い続けることで資産が貯まらないという最悪のループに陥ってしまいます。
最も合理的なのは、共済系などの最低限の生命保険にとどめておくことだと本書にも書かれています。
事実、ある週刊誌では、大手生保会社の役員が匿名で「共済系の生命保険に入っている」ことを明らかにしたそう。
つまり、自社商品をよく知る保険会社の人だからこそ、一般の生命保険が損だと分かっているということです。
国民年金と厚生年金、健康保険はサラリーマンだけにしわ寄せがくる
公的年金は国民全員が払う義務と強制力があるのですが、国民年金は加入しない人もいるうえ、罰則もありません。
「年金が満足にもらえないかも!」ということになれば、国民年金を支払わない人が増えてしまうので、国民年金の受給額は減らすことはできません
では一体なにがその国民年金の資金源となっているのかというと、
サラリーマンの厚生年金です
厚生年金を引き上げ、国民年金の給付額を増やし、自営業者が国民年金を払ってくれるようにしたいわけです
厚生年金はサラリーマンの給料から天引きされるので、簡単に徴収できてしまうのです
簡単に言うと、
サラリーマンには節税が難しく、政府はサラリーマンから搾取しやすい仕組みになっているってことです!
厚生年金は払った分以上に貰えるというのは詐欺
厚生年金は、いま働いている世代も払った分の2倍は支給されるから安心して!
厚生労働省は、「あなたが支払った厚生年金の2倍の額を将来支給することを約束します」てきなことを言っていますが、これにはトリックがありました
それは「厚生年金の保険料の半額は会社負担」ということです
やったー!会社が半分も払ってくれているなんて最高だね!
こんなことを思っている人は、正直あほです
企業からすれば、サラリーマンの人件費からこの保険料を支払っているのですから、厚生年金の保険料が給料から天引きされているのとなんら変わりはありません
つまり、半分は会社が支払ってくれているというのは幻想で、実質厚生年金はサラリーマンの人件費(給料)から全額引かれているのと全く同じなんです
つまり、
厚生年金は、いま働いている世代も払った分の2倍は支給されるから安心して!
というのは、単なる見せかけの数字だということです
個人と法人、2つの人格を使うことで拾える「黄金の羽」
厚生年金と国民年金の制度のゆがみ、
所得税と法人税の制度のゆがみ、
小規模企業共済、所得控除、経費などの制度のゆがみ、などなど…
マイクロ法人を作って法人と個人の2つの人格を使い分けることで、これら「黄金の羽」を拾うことができるようになります
話がかなり長くなってしまうので詳しい説明を書くことはできませんでしたが、本にはマイクロ法人を作るメリットが分かりやすく詳細に書かれていますので、気になる人はぜひ本を読んでください
年利0.4%の異常な融資を受けられる制度のゆがみ
区内に法人登記した人は、無担保で1000万円、しかも金利は驚異の0.4%という創業支援を受けられるという魔法のような制度です
なぜこんなことが可能になるのかというと、
融資を受けた人が破綻したときのリスクを「信用保証協会」が保証してくれ、利子のほとんどを「自治体」が払ってくれるため、銀行はノーリスクで安心して1000万もの融資ができてしまうからです
具体的に「ゆがみ」を紹介すると、
・自治体
→今年度の予算を消化して、来年度に国から貰える予算を減らされたくない
→年利2.2%のうち、1.8%を負担するなんて簡単
・金融機関
→ノーリスクで年利2.2%で1000万円貸せてラッキー
→信用保証協会に元金も保証されている
・信用保証協会
→政府が用意した、元金を保証する団体
→結局働いている人は役人(=ルール通りに動き、責任は負わずに済む人)なので、いかにハイリスクな事業内容でも、書類さえあれば審査に通る
このような複数の機関がかかわることで生じた制度のゆがみがあるおかげで、超大企業でも不可能な年利0.4%の融資が可能になるのです
ほぼノーリスクで1000万円も借りれるのはすごすぎる!
高金利の借金をする起業家もいれば、こういう黄金の羽を拾える起業家もいるんだね
黄金の羽の拾い方 まとめ
・制度のゆがみがあれば、そこには幸運が落ちている
・制度のゆがみは、歴史や既得権、制度の複雑化から生まれる
・制度のゆがみがある世界では、黄金の羽を拾える人と、ゆがみによって損をする人で大きな差が生じる
「これが黄金の羽の拾い方」が伝えたいことだとぼくは思います
制度の不公平さは仕方ないものなので、
その不公平さに怒ったり反対運動をするよりも、
制度を利用して得する側に回ることが人生を消耗しない立ち回り方なのかな~
と思いました!
ぼくがぼくのために書き残したメモ的な記事でしたが、もしこの話に興味を持ったなら、ぜひ「黄金の羽の拾い方」を買って読んでください!
おわり。コメントはこちらへ▼